夢の欠片ーパニック障害な私ー

パニック障害と不安障害を抱え、 なんとか生きている私の日常。

2017-10

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喪失 2


母は、いつも、劣等感に苛まれていた。

終戦後、母の実家は貧しく、

上の学校に行かせてもらえなかった事が、

悔しくてならないのだ。

兄(伯父)は、行かせてもらったが、

母は、すぐに、働きに出された。

手に職を付けるのがよいだろうと、

洋裁店に、見習いに入った。

15~6歳であったのだろうか。

幼かった。

まだ、子供でいたかったが、それは、許されなかった。

無理をして大人にならざるを得なかった。

社会に出れば、否応なしに、

教育を受けていない自分の非力を思い知らされた。

世の中は、急変し、

アルファベットが、そこここに、用いられる。

ローマ字さえ読めない母は、

臍(ほぞ)を噛む思いを何度となく、味わう事となる。

しかし、仕立ての腕は、天下逸品であったと、

娘の私から見ても、確信できる。

おそらく、天賦の才能があったのだろう。

洋裁学校にも、通ったらしいが、

ばかばかしくて、話にならないと、言っていた。


そのうち、見合い話がもたらされ、

一度会っただけの父と結婚したものの、

父が借金をかかえていたことがわかった。

若くして、洋裁店を開き、

一家の家計の重きを担うようになり、

その借金も、母の稼ぎで、返済したらしい。

父は、溺愛された一人息子で、

いわゆる男の甲斐性というものは、備わっていなかった。

一家は、母の収入をアテにしていた。


高度成長期を迎え、母の仕事は忙しくなっていった。

服地を仕入れに、大阪まで出かけたりしていた。

当時、日本の繊維技術は、まだ未熟であり、

ヨーロッパからの輸入品でなければ、

上客を満足させることはできなかった。

母は、生地に付いている、横文字が読めない。

どこの国の製品なのか、皆目解らない。

母は、各国の国旗を必死で覚えた。

国旗の印刷されていない物は、私が読んだ。

母は、屈辱感にまみれていた。


私をどこに出しても、恥ずかしくない人間に、

育てあげることが、母にとっての生きがいだった。

始めから、私の人格などには、興味がなかった。

母の理想を、具現する為だけの存在だったのだ。

何事においても、人並み以上である事が要求された。


次第に、母は、自分と私との境目を見失っていった。

何も言わなくても、解ってくれるはずだ。

常に、同じ気持ちでいるはずだ。

自分に足りない部分を補ってくれるはずだ。

母は、架空の理想像たる人物を、私に投影し、

ついには、同化してしまった。


その理想像が実在しない事に、やっと気づいた。

いや、いないというより、いなくなったという事に・・・

母の側に、投影できる娘が、いなくなったのだから・・・

今や、私を見ても、その幻影は見えないらしい。

そして、探し続けている。

私ではない「昌子」を・・・



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コメント

1 ■やっと

分析出来たね。良かった。

じゃあ、その、悔しさを貴女にぶつけたお母さんを、今は、許せるじゃない。お父さんは、そんな人だったんだから、貴女を庇うことなど不可能だったわけだ。

私の父親も学校など行けず異国である日本に渡ってきてさらに言語の壁に苦しみ、運転免許を取る際には、私たち幼子に協力を求めたが、それは無理というものでした。彼は、カンニングをして合格したんです(笑)。

だから、彼は、朝鮮語も日本語も、話すことは出来るが、書くことは出来ない。母親も、小学校の中途までしか行っていないから、似たようなもので、双方で、子供には、高い学歴を求めた。

だから、子供が何を考えているか、何に悩んでいるか、そんなことは分からない。親として子供に何をしてやるべきか、分からない。ただ、自分の体験から、学歴さえつけさせれば、万事上手く行くと、単純に考えていた。

2 ■続き

私が幼い頃から精神を病んでいたことなどは彼らには分からなかった。そして、当時の日本の精神科の状況は未だ初期段階にあったから、いずれにせよ、私は、初期の段階で治療を受けることは出来なかった。

そして、50代になって、やっと、病気と別れることが出来たし、世俗とも別れることが出来た。やっと自分の人生を生きることが出来るようになったから、私は、今が一番幸せです(笑)。

52歳の誕生日、お目出度う。

3 ■ヒョンちゃんへ

ありがとう(^-^)
あなたのコメントを読んで、救われました。
私は、やっと、本来の自分になれる。
うれしい52歳です。

4 ■無題

お~

ほんとだ Σヾ(@°▽°@)ノ

今日たんじょうびにゃーん

おめでとうございま~す゜+。:.゜ヽ(*´∀`)ノ゜.:。+゜

5 ■黒猫にゃんちゃんへ

はいぃ~~

どもー、ありがとうです~o(〃^▽^〃)o

6 ■三国さんのお父さんも

学歴がないばかりに差別を受けて凄く悔しかったそうです。それで、三国さんには学校へ行って自分の恨みを晴らして欲しかったようです。それで、三国さんが学校へ行かないので、火箸で三国さんの足を刺したそうです。それくらい、怨念は深かったようです。でも、客観的に観れば、それは虐待ですね。だから、三国さんも可哀相に、家出を繰り返し、ホームレスの人達が居た洞窟で寝たりするしかなかった。学校へ行けば行ったで、軍事教練が待っていますしね。居所がなかったわけです。

7 ■ところが

世の中広いもので、女形俳優になった人なんかは、母親と祖母の愛情と理解を受けて何不自由なく美意識を育て幼い頃から日舞に通わせてもらい芸大に進学してなおかつ演劇を楽しみそのまま女形俳優になってしまうんですね。なんの苦労もなく、金沢の美しい物を沢山観て、Sound of Music を学校で見せられて感動したりして、舞台俳優の世界に入って行くんですね。日舞を教えた女性が思い出シーンで出てきますが、とっても優しい教え方で、言葉使いも優しくて、あんな優しい女性となら私結婚したいと思うような女性でしたね(笑)。本物の日本人女性ってああいうんだなって思いましたね。外国人には絶対真似出来ない。

8 ■う~~~む・・・

結局、親は、子供の心が見えていない。
子供には、親の矛盾に気がついてる。
親は、良くも悪くも、子供を客観的に見られない。
実際、虐待は、当たり前のように、存在している。
・・・って事でしょうかねぇ~(・・;)

9 ■結局、ね

経済的な豊かさの問題に尽きるんですね。もちろん、それとは連動しない心の豊かさも必要ですが、この心の豊かさは、心のゆとりから、基本的には出てくるように思いますから、やはり、経済的な豊かさが必要だと思うんですね。私も貧乏に育ちましたから、やはり、いくら否定しても出世欲はありましたしね。お母さんも学校へ行かせてもらえていたら劣等感などに縛られることはなかったでしょう?

10 ■続き

そして、今でも、多くの子供たちが、受験競争に追い立てられている。豊かな生活を親がして欲しいと言っていたから。塾塾漬けの生活してまで。可哀相に。そして、学校が受験競争の場になり、教師は親の要求に応えて良い成績を取らせることを強制される。子供たちはそんなトゲトゲした雰囲気の学校へ行かなければならないし、親は、世間体があるから、学校へ行ってほしいと願う。

11 ■だから、札幌には

北大進学塾なんてな塾が一杯あります。そして、北大に漸く入った学生は、授業中に、私語と携帯で、教師の話など聴かない。北大は北大で学生の数を確保しないと補助金が貰えないから、水準を落としてでも入学させる。公立高校でも入学者を確保するために、可愛い制服を作ったりするそうです。そうしておいて、その大好きな制服に変化を付けたい女の子達は、教師の目を盗んで、工夫し、教師は制服指導に疲れてしまう。馬鹿みたい。

12 ■そうねぇ~

まぁ~、親の世代にしてみれば、
仕方のないことかもしれないけど、
どんなに、厳しくしても、
持って生まれた資質というものには、限界がある。
やかましく言わなくても、
勉強したい子は、勉強するしね。
私は、一度も、「勉強しなさい。」とは、言わなかった。
でも、知りたい事は、自分で、知ろうとするものね。

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昌子

Author:昌子
パニック障害と不安障害になって、
10年が過ぎました。
大量の薬、副作用、家庭環境、
精神的虐待、自虐的心理状態・・・
などと闘ってきました。


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