夢の欠片ーパニック障害な私ー

パニック障害と不安障害を抱え、 なんとか生きている私の日常。

2017-08

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

眠りの街 (2)



「総装総美街」って、立て札が立ってる。

道の両脇には、まるで、フリーマーケットの大会でもあるのかと思うくらい、装飾品の山、山、山・・・

私たちは、手当たり次第に、山を崩しまくった。

「出来るだけ明るい色がいいわね。

気分が高揚するでしょ。

少しでも眠くなりそうな物は、避けた方がいいわ。」

「なるほど、そうね。」

彼女は、目の覚めるようなペパーミントグリーンのドレスに黄金のテイアラ、エメラルドのネックレスを選んだ。

私は、真っ赤な薔薇模様のドレス、髪飾りも薔薇の花、三重のダイヤのネックレスに決めた。

「あ、いけない!

もう、日が落ちるわ。」

「急ぎましょ。」

あっという間に、夜が来て、また眠る。

眠るのは、いやじゃない。

ここへ来てから、とっても、いい気持ちで眠れるようになった。

え? じゃあ、その前は?

どうだったのかしら?


「今日は出かけなくて済むわね。

一日中、お祭りの日にする事を、考えましょう。」

「お祭りって、いつなの?」

「明日よ。」

「え、明日?」

「そう、だから、急がなきゃ。」

私たちは、思いつく限りの、遊び、ゲーム、ダンス、歌、などなど、紙にメモしていった。


いよいよ、祭りの日は来た。

朝早くから、花火が、パンパン、鳴っている。

人々は、みんな、ゾロゾロ、家を出て、お祭り広場へ向かう。

色取り取りの人の波が、通りを埋め尽くしていく。

お祭り広場は、こんもりとした林の中にあった。

広場の奥には、可愛い形のお城が建っている。

誰も彼も、この日の為に、装いを凝らし、大好きな友達や、ボーイフレンドと、連れ立って集まって来た。

「さ、まずは、腹ごしらえよ。」

「一年で、一度だけの食事だもの、うんと食べとかなくちゃ。」

「あら、そう・・・」

そういえば、ここに来てから、空腹を感じたことは、一度もなかった。

それなのに、今日は、起きた時から、喧しくお腹が鳴っているのだ。

広場には、泉が二つあり、皆、喉を潤していた。

「あら、なんだか、美味しそう。」

「あっ、ダメ!

そこはダメよ。

その泉は、眠り苺のリキュールだわ。

これを飲んじゃ、即、眠らされてしまう。」

「ふう~、危ないとこだったわ・・・」

「さ、こっちの覚醒葡萄のワインなら、いくら飲んでも平気、目が冴えちゃうの。」


林の木々の間には、食事中の人たちが、あちらこちらに、座り込んでいる。

いろんな木に、いろんな食べ物が、()っている。

パンの木、フィッシュフライの木、ベークドポテト、キッシュ、ステーキ、パセリ、スパゲティ、おにぎり、焼き鳥、鰻、八宝菜、キャビア、プディング、ハンバーガー・・・・

ああ、もう、とても、数えてなんかいられない。

ホテルのバイキングだって、こんなにたくさんのメニューは、置いてなかったわ。

って、ホテル? に、行ったことあるのかしら? 私って・・・

ま、いいか。

とにかく、一晩中、起きてて、遊んでればいいんでしょ。

そうすれば、また、明日の夜からは、眠れるんだもの。

楽勝よね。

「もう、お腹一杯だわ。」

「私もよ、」

「広場に行って、遊びましょ。」


 <つづく>




スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://yumenokakera1957.blog.fc2.com/tb.php/75-0babdd47
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

FC2Ad

プロフィール

昌子

Author:昌子
パニック障害と不安障害になって、
10年が過ぎました。
大量の薬、副作用、家庭環境、
精神的虐待、自虐的心理状態・・・
などと闘ってきました。


相互リンク
 ↓
TSUKIKO
メンタルヘルス
コミュニティ

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (4)
パニック障害な私 (426)
小説 (11)
詩 (7)
人恋ふる歌 (0)
ブログ (12)
お知らせ (1)
音楽 (15)
ブログネタ (13)
ピグ (11)
メンヘラーのための超かんたんレシピ (7)
猫を飼う (13)

フリーエリア

フリーエリア

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。